グニャグニャ曲がって伸びるゼリー電池が開発される
2024年07月18日
伸縮性のあるゼリー状の電池をケンブリッジ大学の研究チームが開発しました。新開発の電池はデンキウナギから着想を得ており、ウェアラブルデバイスや医療分野で役立つ可能性があるそうです。
医療インプラントなどの分野では伸縮性のある電池が求められていますが、一般的な素材には「伸縮性を確保すると導電性が低下する」という問題がありました。そこで、研究チームはデンキウナギの発電システムを参考にして「伸縮性と導電性を両立した電池」を開発しました。
研究チームが開発したゼリー電池は水分60%以上のハイドロゲルで構成されており、異なる組成の塩を含むハイドロゲルが層状に積み重なっています。ハイドロゲルの成分は調整可能で、人体の組織の成分を模倣することも可能です。
研究チームが試作したゼリー電池が以下。グニャグニャと曲げることができます。
また、以下のように伸ばすことも可能で、10倍の長さに伸ばしても導電性が変化しないとのことです。
ゼリー電池は「人体の組織の成分を模倣できる」「伸縮性がある」「金属のような硬い部品を含まない」といった特徴を持っているため、拒絶反応の起きにくいインプラントデバイスの開発に適しているとのこと。研究チームは今後ゼリー電池を生体内でテストする予定です。