テスラ、ワイヤレス充電技術によりクルマが勝手に自動で充電する未来を実現を目指す

テスラが、ドイツのフライブルクを拠点とする新興企業ワイフェリオンを買収すると噂されています。ワイフェリオンは、産業用機械(倉庫内のフォークリフト等)向けの革新的なワイヤレス充電システムで知られています。

テスラのワイヤレス充電への追求

今年の3月、テスラがワイヤレス充電技術、あるいは充電用のドッキングステーションの開発をしようとしている兆候がありました。今年初めて開催された投資家向けイベント「インベスター・デイ」のプレゼンテーションで、テスラの充電インフラ担当シニア・ディレクターであるレベッカ・ティヌッチ氏は、「Can’t Forget to Do Cool S*** 」(忘れちゃいけないクールな…)と題されたスライドを少しの間だけ表示し、同社が自動充電ソリューションに向けて積極的に前進していることを示唆しました。

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インベスター・デイで示されたスライド 右側をよく見るとモデルYがワイヤレスで充電されている
Credit:Tesla

そこで示されたイラストは、テスラモデルSがガレージの充電マットの上に駐車され、壁に電源ボックスらしきものが取り付けられている様子を描いたものです。このスライドはさりげないヒントだったかもしれませんが、ワイフェリオン社をめぐる最近の動きは、テスラのワイヤレス充電への関心を確固たるものにしました。

ワイフェリオン社の電磁誘導充電革命

2016年にドイツで設立されたワイフェリオン社は、産業用途向けの電磁誘導充電システムを専門としています。同社の持っている技術は、非常に簡単にワイヤレス充電への移行を約束し、最大12キロワットの電力を供給できる、テスラにとってゲームチェンジャーとなり得る素晴らしい技術です。

ワイフェリオン社はこれまで、産業用顧客に約8,000台の充電ステーションを販売し、その実力と市場での評価を実証してきました。ワイフェリオン社を買収することで、テスラは充電事業を強化できるだけでなく、電磁誘導充電技術に関する貴重な知見を得ることができます。

自動充電の実現へ

自動充電ソリューションは、多くのテスラオーナーにとってエキサイティングな展望です。ガレージに車を停めて手作業でプラグを差し込むことなく、充電が必要なタイミングを車が自動で判断できる状況を想像してみてください。つまり可能性はワイヤレスというだけでなく、充電プロセスそのものを完全に自動化することまであります。

プラグレス・パワー社やワイトリシティ社など、他の企業もワイヤレス充電技術を開発しており、より便利で手間のかからない充電ソリューションへのシフトを示しています。

テスラのヒト型ロボット・オプティマスにも

テスラの電気自動車だけでなく、ワイフェリオン社の技術はテスラのヒト型ロボットにも採用される可能性があります。現在、ヒト型ロボット「オプティマス」を開発中のテスラは、より効率的なエネルギー管理のために、ワイヤレス充電をこれらのロボットに統合する可能性があります。

今回の買収の詳細はまだ明かされていませんが、この戦略的買収が成功するとテスラの充電インフラや電気自動車業界全体に広範囲な影響を及ぼす可能性があります。

テスラまたはワイフェリオン社からの正式な回答を待っているところですが、確実に言えることは、テスラがワイフェリオン社を買収するという噂は、テスラの充電インフラを活性化し、革新的な追求に拍車をかける可能性が高いということです。この買収が実現すれば、電気自動車とその先のワイヤレス革命を起こす契機になるかもしれません。

ソース:テスラ、ワイヤレス充電技術によりクルマが勝手に自動で充電する未来を実現を目指す (lowcarb.style)