エヌビディアに続いてAMDとも手を握ったOpenAI…サムスン電子が最大受恵者か

10/9

チャットGPT開発企業OpenAIが米国半導体企業AMDと大規模な人工知能(AI)アクセラレーター購買契約を締結し、AI半導体市場の地形が動いている。エヌビディアとSKハイニックスが主導していた市場にAMDが加勢し、AMDに高帯域幅メモリー(HBM)を供給するサムスン電子が最大の受恵者に浮上するという期待感が高まっている。 OpenAIは6日(現地時間)、来年下半期以降AMDから計6ギガワット(GW)規模のAIアクセラレーターの供給を受ける契約を締結したと明らかにした。HBM4(第6世代)を搭載したAMDの次世代AIアクセラレーター「MI450」がOpenAIに供給される予定だ。ロイターは「6GWは米国の家庭およそ500万世帯が使用する電力量とほぼ同じ水準で、フーバーダム生産電力の3倍規模」と説明した。 AMDは同盟を強化するため自社の普通株1億6000万株(約10%)を1株あたり1セントで購入できる権利もOpenAIに与えた。OpenAIがAIアクセラレーター配置目標を達成し、AMD株価が上昇してこそ購入可能だ。AMDのリサ・スーCEOは「今回の契約で数百億ドルの売上増加が見込まれる」とし「AI生態系を発展させる真のウィンウィンのために共に努力する」と述べた。ロイターによると、AMD経営陣は今後4年間にOpenAIおよび他の顧客を相手に1000億ドル(約15兆円)以上の新規売上が生じると見込んでいる。 グローバルテック業界はこの契約を「戦略的同盟」宣言とみている。先月エヌビディアと1000億ドル規模のAIサーバー構築協約を結んだOpenAIが今回AMDと手を握ったのは、AIチップ供給網を多角化して「エヌビディア依存度」を低めるためと解釈される。 エヌビディアは現在AIチップ市場の約80%を掌握したが、爆発的な需要に供給が追いつかない状況が続いている。このためOpenAIがAMDとの契約を通じてエヌビディアを牽制し、価格交渉力とAIチップ安定性を確保したということだ。 国内半導体業界はサムスン電子を今回の契約の「隠れた受恵者」とみている。HBMはAIチップの演算性能を左右する核心部品であり、SKハイニックスがHBM3(第4世代)、HBM3E(第5世代)をエヌビディアに事実上独占供給しているが、第6世代のHBM4からは状況が変わる可能性が高い。 サムスン電子は今年下半期からAMDにHBM3Eの12層製品を供給し、強い関係を維持しながらAMDのMI450にも納品を狙っている。半導体専門家、台湾TFインターナショナルのアナリスト、郭明錤氏はSNSに「AMD MI450のHBM4は主にサムスン電子が供給するだろう」に投稿した。サムスン電子もHBM4に注力しているだけにAMDと協力する場合、過去の不振から巻き返すことができる。 SKハイニックスには良いニュースでないかもしれないが、長期的にHBM市場が拡大するため打撃はないという分析もある。グローバルビッグテック企業が攻撃的にAIインフラ投資を拡大し、一時提起された「AIバブル論」が弱まってAIチップ需要も増加しているからだ。 市場の視線は14日に発表されるサムスン電子の7-9月期の業績に向かっている。証券業界では営業利益が10兆ウォン(約1兆円)を超えるという予想も出ている。韓国投資証券のチェ・ミンスク研究員は「エヌビディア用12層HBM3E製品の認証で(サムスンの)HBMリスクはかなり解消された」と分析した。

ソース:エヌビディアに続いてAMDとも手を握ったOpenAI…サムスン電子が最大受恵者か(中央日報日本語版) – Yahoo!ニュース